世界一を経験した人間の孤独な闘い。
中村輪夢が世界大会で優勝したのは初めてのことではないですが、世界一というのはいつになっても色あせない響きですね。
また、とても重いプレッシャーでもあるなぁと。
UCI BMX Freestyle Park World Cup Men Finalということで、まさに公式に世界一が決まる闘い。
日々の練習やトレーニングのおかげであるのはいうまでもないのですが、過去に何度か世界一位になったことがあるものと、なったことがないものではモチベーションの色に決定的な違いがあるかと思います。
頂点へと登る過程ではそれに必死に食らいつく勢いが凄まじいはずですが、一度トップになるとある種、満足感のようなものが訪れるのではないかと思うんです。
当然、どのスポーツでも世界一位に輝くというのは素晴らしいことですが、さらにすごいのはその場で輝きつづけているということ。
かつて自分自身がトップの座を奪いとった時のような、勝利への渇望に満ちあふれた若いライダーたちの猛攻を阻止しつづけるわけです。
観客席からどれだけ応援や歓声が伝わってきても、結局最後はコース上での孤独な闘いになりますから、それを結果につなぎ続けている中村輪夢の精神力はもっと称賛されるべきなのではないかと思うのです。
それはBMXライダーじゃなくても、彼から学べる人類共通の人間力ともいえるのではないでしょうか。
また、このビデオではトリックの組み合わせのオリジナリティや技自体の難易度はもちろんですが、コースのとり方やプッシュの強さ、漕ぎのタイミングや回数なども極限まで研ぎ澄まされており、そういったところもBMXライダーは研究できることかと思います。
特に0:53の着地後の脚に注目してもらいたいです。
ここの脚だけでも観る価値があるかと思います。
中村輪夢が監修したBMXコンプリートバイク「SUBROSA Wings 20″」
中村輪夢モデルの本格的なプロ仕様BMXフレーム「SUBROSA Flight Frame」