Masaです。今回はBMXの映像作品をもっと楽しむ為に、「ペグの使用回数」という視点を皆さんに共有したいと思います。
紹介する映像は、アルゼンチンのローカルグループに焦点を当てて制作されたミックステープ「MUCHACHO DE BARRIO」から、直近でBSDのプロに昇格したGaspar Guendulainのセクション。
今どきのBMXライダーは、フル活用するかどうかに関わらずペグを4本装着するのが当たり前になっていて、Gasparもまた、ペグをフル活用するタイプではありませんが、4本しっかり装着しています。
彼はバースピンやテールウィップはもちろん、タイヤを使ったトリックや回転系トリック、特にフロントタイヤに重心を乗せたノーズ系のトリックを得意としています。それを踏まえて、実際に彼の映像のなかでペグが何回使用されたかを検証しました。映像は記事の最後にも貼ってますが、自分で検証したい方はサキニココカラ。
結果は以下の通り。ちなみにGasparは左足が前にくるスタンスで、メインサイドとして使用するペグは左側です。
– 映像のカット数 : 26個
– 車体がホップした回数 : 54回
– ペグ使用回数合計 : 9回
以下内訳
– 右前 : 5回
– 左前 : 3回
– 右後ろ : 1回
– 左後ろ : 0回
映像のカット数(2アングルは1カットとカウント)26個、そして車体がホップした回数が54回に対して、ペグの使用回数が9回!
とまぁ、実際どうでもいい結果なわけですが、僕にとっては大発見でした。
本当は他の映像も比較対象として調査するべきなのですが、面倒くさいのでここでは省きます。
果たして僕は何が言いたいのか?
Gasparのスタンスでいうスイッチ(=レギュラーとは逆サイド)の右前ペグの使用回数が多いのは、彼の得意なスイッチトゥースハンガーのことを考えれば、必然かと思います。僕がスコットランドにあるBSDの倉庫に遊びに行った際に、彼の撮影について行ったりして共に過ごしたことがありますが、その時に、「僕はスイッチのトゥースピックハンガーが好きなんだ」と言っていました。確かに彼のこれまでの映像作品やインスタクリップなどをみていれば、納得です。
そしてBMXライダーが使用するペグのなかでも割と頻度の高い後ろ側、かつ彼のレギュラーサイドである左後ろのペグが0回というのは驚きですが、彼が見せるグラインドトリックのバリエーションが少ないというのと、フロント系トリックが得意(好き)というのも考えれば、「そういう傾向が表れているんだな」で片づけられます。それにしても少ないけど。
他のペグに関しては実際に映像を観てもらえれば分かると思いますが、グラインドトリック主体のクリップというよりも、ルーティーン(1カット内で複数のスポットを使用することで作品の尺を稼ぐつなぎ役)カットを撮るために活用されています。
今回の結果はまさにGasparのライディングの傾向を表した発見だということと、BMXの映像作品をそういう視点で観ると新しい楽しみが浮かんできますよっていうのを、今回はお伝えしたかったのです。
まぁ、観てみてください。
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