「クボ・ニベユキ」特盛インタビュー

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スタッフのMasaです。

昨年末にウェルカム映像を公開したばかりの、Hideyuki Kudoの話。

海外修行、開放骨折、モノマネ動画が大バズりと話題に尽きない彼に特盛インタビュー。

かなりのボリュームになってますので、スナックと飲み物なんか用意してゆっくりと、お時間のある時に読まれることを推奨します。

まずは公開されたばかりの彼の映像をコチラからチェック!

以下、Masa = M、Kudo = K。


M : 簡単に自己紹介をお願いします。

 

K : 工藤 “林” ひでゆき、ニベユキとも呼ばれてます。もうすぐ32歳になります。

BMX歴は10年くらいで、もともとやってたMTBが8年くらいになります。

性別は男です。

 

M : ニベユキ?

 

K : 中学校の英語のテストって自分の名前を英語で書くじゃない、でも俺、英語がものすごく苦手で、っていうかもう勉強は全部ダメで。

Kudo Hideyukiって書くはずが、kubo nibeyukiって書いちゃってて。

全部小文字なうえにヒデユキのh、左側の縦線が短過ぎてnに、dも反転してて「nibeyuki」。

それでニベユキ。

例によってdもbだからkuboなわけ、もうそれ「クボ ニベユキ」やんっていう。

で、0点でした、そのテスト。名前書けてないから。

それでもオーストラリア修行いってきた自分、褒めてあげたい。

 

M : それは褒めてあげてください。それでは、MTBからBMXに転向したキッカケを教えてください。

 

K : MTBでサポートもらいながら活動してはいたんだけど、MTBの練習用にBMXを持ってて、例えばテールウィップとかを練習して、MTBに反映させるっていうのをやってて、そしたら段々と回転とか回し技はBMXの方が楽だなって感じるようになったからかな。実はその当時の日本ではMTBでテールウィップをやってる人があんまりいなくて、テールウィップできるっていうだけで結構チヤホヤされちゃって、ショーとか出るたびにスゴいスゴいって言ってもらえるのは嬉しかったけど、やっぱ自分的に、もう少し上を目指したいみたいな気持ちがあって、BMXも挑戦したいなっていうのは理由の1つだったかな。

あとは単純に、MTBでグラインドし始めたら、もうBMXでいいじゃんってなったのも大きな理由だね。

 

M : MTBやってたからテールウィップ上手いのかと思ってましたけど、逆だったんですね。

 

K : そう、逆なの実は。

361ローカルってクルーがあって、それもBMXライダーが多くて、そいつらのBMXをたまに乗らせてもらったりしてたから、テールウィップの初メイクは友達のBMXだったよ。

MTBでやりたいから、BMXで練習したってのが1番大きい。それで自分でBMX買って、どっちも乗るようになったって感じ。

 

M : MTBからBMXに転向して、楽に感じたこと、逆に難しかった事とかあれば教えてください。

 

K : やっぱりトリックはBMXの方が圧倒的に楽だなとは思った。特に自分のスタイルが、回す系、回る系が多いんで、BMXの方が大体楽。

MTBの方が良かった点は、ちょっとしたダートジャンプ乗ったり、あと意外にバニーホップは、MTBの方が高く飛べた。

 

M : 大きいから飛びづらそうって思いますけど、それってサスペンションとかあるからそれ利用して~みたいな?

 

K : バニーホップする前の溜めが倍ぐらい長くなるんだけど、いっぱい溜めて思いっきり飛べる分、 BMXみたいに細かい調節がいらないっていうか。

BMXだとまくれちゃったりするけど、MTBだとそれが少ないイメージ。

 

M : あと工藤くんはやっぱり、バースピンとテールウィップが上手くて綺麗なイメージをみんな持ってると思うんですが、そのバースピン。

右足前の右手で右回転のはずが、左回しで覚えちゃったらしいですよね。

あれって単純に回しやすかったからですか?

 

K : 実はそうじゃなくって、MTB時代の癖というか、そもそもMTBってホイールベースが短くて、正方向のバースピンすると前足の爪先が上向く前にホイールが足に当たるんだよね。

でも左回転、つまり右足前スタンスでいうところの逆回し(左方向)だと、膝が伸びて爪先が立った時にちょうどホイールをかわしてくれるんだよね。

正解とかないと思うけど、どっちがどっちってのもよく知らなくて、それで1番最初に投げたのが左だっただけかな。

 

M : それで、後から右回しが正方向ってことに気がついて、練習したってことですよね。

それ矯正するの、大変じゃなかったですか?

 

K : これがね、左を回せたら右も回せたの。元々そんなに苦労しないで、右は。

ただ左も右も、バースピンとしてあまり応用はできてなかった、それくらい。

 

M : 次、テールウィップのペダルキャッチのコツとか教えてもらえないでしょうか。

僕はやらないですけど、いま練習中の人とか、気になるんじゃないかなって。

 

K : 一番重要視してるのは、やっぱペダルを見ることかな。

テールウィップって回した時に最初こう、その時の体勢が重要なんだけど、最初からペダル見てると頭が下がるから、体が前に出にくいっていうか。それだとメイクできないことがあるから、飛ぶ前からフロントタイヤの先ぐらいを見てると、回したあとの体勢が良い感じになる。で、そこだけをずっと見てれば、車体が180度回ったところで目線はペダルにいくでしょ?その時点からペダルを目で追いかけると、ペダルに足が行きやすいかな。

あとテールウィップってなんか、思いっきり回さないといけないイメージあると思うんだけど、実はそんなことなくて。回す腕と蹴り足の力の割合を50 : 50くらいでやるとコンパクトに回せる。

思いっきり回すことだけを考えてると、キャッチが疎かになるから。

 

M : 無駄な力を抜いて全身の力を効率良く、って感じですかね。

 

K : そうそう、そんな感じ。

 

M : ローカルは埼玉だと思いますが、結構群馬の方でも乗ってるのも見ますし、基本はいつもどの辺で乗ってるよ〜みたいなのあれば、聞いてもいいですか?

近かったら一緒に乗りたいって人もいるかもしれないですし。

 

K : 家の近所にパークがあって、軽い練習とかちょっとだけ乗りたい時は大体そこかな。深谷にある仙元山公園。

あとは近所のストリートで乗ったりとか、週末にガッツリ誰かとって時は、群馬のライダーと3丁目Crewっていうのやってるんで、群馬行ったりとか。

東京の方は、イベントとか誘われた時ぐらいで、 メインは群玉だね。

 

 

M : これ、BMXでの初ビデオパートですか?

 

K : 一応、その前にひとつだけパークで撮ったのはあるけど、その直後にオーストラリア行って、帰国してから1発目でそれを出したって感じかな。

単純に、サポート狙いにいくぞって意気込みで。ちょっと出し方が良くなかったのかなぁ、スポンサーミー!みたいな。

残念だけど、スポンサーはつかなかったよね。(笑)

 

M : あの映像が僕の中では凄く衝撃的だったんですけど、この間のJYKKのWelcome映像を観て、あの時の映像とだいぶスタイル変わってるよなってなんとなく思ったんですけど、その、スタイルが変わっていく過程で、心情の変化とか、スタイル考え直したんだよねとか、なんかありました?

 

K : 2016年ぐらいはちょうど、オーストラリア修行から帰ってきたばかりかな。向こうのライダー達からも、技がシンプルでクリーンだって褒めてもらったり、自分のなかでもシンプルでクリーンに乗るのはかなり意識してたから結構嬉しくて。最初は単純に技術だけを伸ばして、海外のプロに太刀打ち出来るようになろうと思ってた。でも、そうして歴を重ねていくごとに、自分の動きが予測できるようになってきちゃったんだよね。

というのも、もちろん漕ぎ出す前に何をするかは少なくとも考えるんだけど、それがいつも単純過ぎたし、そういうのを他の人の映像を観てても感じるようになっちゃって。

自分の映像もきっと、こんな感じで予測されちゃってるんだろうなって思うと、ちょっと気になりだしちゃったってのはあるかな。

それで色々な人からアドバイスをもらって行き着いたのが、いわゆるスポットライディングみたいな感じ。

単純に、技術面でのトリックばかりを専攻してると、どんなスポットで乗っても同じ絵になっちゃうってことに気がついてからは、スポットの形とか地形を先に考えて、後からトリックを選ぶようになった気がする。

この間のWelcome Partは特にそれを意識してると思う。工藤ってこういう動きするよねっていうところを、予測できない動きをして驚かせたかったのもあったし、最近は特にそういうことを意識して乗ってるかな。

 

M : 確かに、あの映像観てると予想外の動きがたくさんあって、観ててすごく面白かったです。

でも何年か前に、Yell Brandのペグのプロモビデオの撮影を一緒にしたじゃないですか。あれで唯一、ペグ4本ともに使ってたのは工藤くんだけで、技数が豊富だからこそ観てて飽きがこなかったっていうか、トリック数が多いに越したことはないな、とは思いました。

基礎的な上手さっていうのはかなり大事だと思うんですよね。スキルがあるからこそ、言い方悪いけど、その、上手いだけみたいな時代があったからこそ、今はそれに少しひねりを加えるだけでもっとクリエイティブに、あんなにカッコいい映像になるんだなと。

可能性がぶわぁっと一気に広がるわけじゃないですか、学校の教科と同じで。

 

K : そう、MasaくんとPegyさんと色々スポット回ったじゃん、あれが結構俺の中での分岐点だったの。セクションを見て、自分がやろうと思ってたことがほとんど却下されて。(笑) ラインの構成を決める時も、ココデアレシテアソコデコレシロみたいな、トリックの指定とかもあって、とりあえず指示通りにやった感じ。
でもそれがスゴい勉強になって、あとでそのプロモ映像を観た時にこう、あ、めっちゃいいじゃんって思った、自分のパートを観て。

 

 

 

M : めちゃくちゃカッコよかったです。

 

K : ペグの広告だし、ペグを4本ちゃんと使ってるっていうこだわりはもちろんあった。そういう自分の中での条件っていうか、ある意味縛りみたいなものをクリアしつつ、いかにカッコ良く撮れるか、そういう意識で乗れたあの時が分岐点になったのは間違いないかな。

 

M : じゃあ次はお待ちかね、オーストラリアの段!

行こうと思ったキッカケとか、どのぐらい行ったのかとか、行ってみてまぁざっくりと、どうでしたか?

 

K : まず、日本ではそのころ自動車の専門学校行ってて、卒業間近で就職決めるって時に、ちょっとまだ就職したくないなって思って、20歳で卒業して1年バイトしてお金貯めて、21歳でオーストラリアに行くことを決めたんだよね。

あとはBMXに転向して結構乗れてきたなっていうか、国内でもそれなりに自信がついてきたから、ここまできたら世界で戦えるようになりたいって単に思って。

じゃあ日本でくすぶってないで、もう行っちゃおうってノリで行ったかな。

大変だったのはオーストラリア着いてまず、そういやオレ英語喋れねえじゃん、だよね。

最初の1ヶ月はホームステイだったんだけど、ホストファミリーに何も言えなくて、シャワーシャワー!って感じだったし、とにかく英語がめちゃくちゃ大変だったね。

ホームステイも終わって、次は1人暮らししなくきゃいけなくなったんだけど、1人暮らしはしたことないし、飯も作れないし、お金のやりくりもできないしで海外とか関係なく、人生の新たな壁だったね、普通に。(笑)

BMX上手くなろうって張り切って行ったは良いけど、実際は生活を軌道に乗せるまでに大分時間も労力もかけちゃって、BMX乗る時間を100パーセントでとれなかったっていうのはあったかな。

だけど結果的には、人生の経験としてもめちゃくちゃ楽しかったし、とにかく行ってよかった。

 

M : オーストラリア行ってみて、ライダーとして変わったことはありますか?

 

K : 自信がすごいついた。あとなんだろうね、感覚がかなり外国人っぽくなっちゃうっていうか、なんかちょっとかぶれるというか。

 

M : 海外行く人、高確率でなりますよね、それ。

 

K : 帰ってきた時にそれが地味に、戸惑うかもしれない。日本のライダーの雰囲気とやっぱり違うから。
人としての感覚っていうか感性とか、価値観も結構変わると思う、良い意味でもね。

あとは単純に、オールラウンドで乗れるようになったことかな。パークだろうがダートだろうがストリートだろうが、楽しいぐらいには乗れるようになって帰ってきたかなっていう。

 

M : ありがとうございます。向こうの生活で何か、危ない経験ってありました?

 

K : ガトンってとこに住んでた時に近くのリキュールショップに車でビールを買いに行ったら他のお客さんなのかなぁ全く知らない男の人が酒を20本入りの箱で買ってたかと思ったら近づいてきてヘイメーンみたいな感じで話かけてきて俺もちょっと日本語喋れるよ~聞いて聞いてみたいなちょっとなんか1から10まで日本語で数え出したりしてお~すごいね~とかって言ってたら今度さそいつが俺ビール持って歩いて帰るの嫌なんだけどすぐ近くだし車乗せてくんない?って言ってきてこれは危ないかもとは思いつつもつい良心が出ちゃってまぁいいよ近くなら連れてくわ~みたいな感じで車で送ったうえにそいつの家の裏庭くらいまでビールのケース運ばされて行ってみたら他にも屈強な男達!みたいなのが数人いたからこれはヤバい囲まれるーと思ってSee you!!! つってダッシュで逃げてったらなんかジャップがどうのこうのみたいな感じで後ろでめっちゃ悪口言われてるの聞こえちゃってめちゃくちゃ怖かった。

ガタガタ震えたもんね。

 

M : 実はめちゃくちゃ優しい奴らで、一緒に飲もうぜ~みたいな感じだったら、ね。そんなこともあるけど、まぁ怖いっすね、普通に。

変な人にはついていくなってことですね。

悪口を聞き取れるくらいには英語にも慣れてきたみたいですし、海外で怖い思いをした良い経験として世に残しておきましょう。

 

K : そうね、容易に人の頼み受けたりとか、人についてったりとかっていうのは、基本しない方がいいかなって。

 

M : 間違いないです。

じゃあ物騒な話続きで、最近まで足怪我してましたけど、どうなりました?

 

K : 大会中に転んで足首が強引にひねられちゃって、骨がちょっと外に出たんだよね。

左足関節開放性脱臼骨折っていうまた強そうな名前なんだけどさこれが、骨が外に出て、そのほかの足の骨も何箇所か折れてて、それで靭帯も切れちゃって。
で手術して、プレートはもう取ったけど、人工靭帯はまだ入ってるよね。

 

M : 想像するとブルッとなりますね、痛そう。

じゃあ無事に足も治って復活したわけですね。でも子供できたばっかりですし、乗りに行ける時間はもちろん少なそうですけど、奥さんはどう思ってるんですか?

 

K : BMXはもともとすごい応援してくれてるし、全然文句は言わないけど、たまに圧は感じる。(笑)

でも乗らないと俺がどうしようもないから、乗らしてもらってる感じかな。やることだけはやって、合間縫って時間つくって。

へ~行くんだ、みたいなスゴい圧を感じる時もあるけど、目ギンギンだけど、優しく、いいよって言ってくれるから、コエーとか思いながら乗りに出てる。
あと事前に言っとけば1日出られるし、逆に嫁がチャリ乗りに行かないの?って言ってくれる時もある。で、えーいいの?って言って乗りに行く感じ。

 

M : 何事もバランスが大切ですね。

JYKKのライダーとしてだけじゃなくて何か、2024年の目標みたいなのがあれば教えてください。

 

K : まず骨折してから結構、後遺症っていうか、体を前の状態に戻すのが大変で。出来なくなっちゃった技とか結構多くて、まずはそれらを戻したい。

あとはさっきのスタイルの話じゃないけど、スポットライディングとかって別に完全に復帰しきれなくても、頭使えば多分、自分にしかできないことが絶対あると思うし、それを見つけていきたい。

容易に想像されないような、少しひねくれた乗り方で、それをもっと形にしていきたいかな。

 

M : 確かに、リハビリ中の体でライディングに適応していくっていうのもあるいは、考え方の1つだと思います。リハビリ中の激しく動けないなかだからこそ、またちょっと違う見え方とか違う発見もあるかもしれないですね。

また面白い映像が観られるのを楽しみにしてます。

じゃあ最後に何か、誰かにメッセージとかあれば。

 

K : それはもうもちろん、いつも一緒に乗ってくれてるクルーの皆、サポートしていただいてる各スポンサー様には本当に感謝です。

こんな自分が、って思うこともあるんですけど、自分にしか見せられないものがきっとあると、そう信じてこれからも頑張りますので、皆さんよろしくお願いします。

 

M : ありがとうございます。

おまけで、暴露したい事があるって聞いたんですけど、最後に聞かせてもらっていいですか?

 

K : あ~、あれね。

昔、オレが秋葉原にいそうなオタク男子のモノマネをした動画があって、それが、めちゃくちゃリアルじゃん〜みたいな感じで2chで超バズっちゃったことがあって。

その動画をYoutubeに載っけたら、AKB48のPVとタメ張るぐらいに再生回数行っちゃって。(笑)

で、当時Youtubeに動画を投稿した友達がそれで怖くなって消したんだけど、その友達しれっと広告収入もらってたからね(笑)

しかもどうやら熱狂的なファンが1人いたらしくて、消したはずの動画が勝手に保存されててしかもTikTokに転載してまたそこでもバズっちゃってみたいな。

俺の動画を勝手に使うなってコメントしといたわとりあえず(笑)

 

M : それまだ観れるんですか。

 

K : 多分探せばある。

 

M : ってかちゃっかり広告収入もらってるのやばいな(笑)

 

K : ね、俺が唯一無二の主演なのに。別にいいんだけど(笑)

 

M : いや〜めっちゃ楽しいインタビューでした、面白い記事になりそう。

 

K : ありがとう〜

 

M : ありがとうございました!